その他

「梱包」と「命日」

郵便屋さんの「小原、掛號!」(小原さん、書留!)の声。 待っていた荷物を喜び勇んで階下に取りに行き、捺印。 持って上がって、外箱の変形に気づく。 さらに、中が湿っぽい。 あろうことか本は剥き出しで箱の中に納まっている。 開けた途端に落胆。 Berge…

冬になると

冬らしい本を一冊手元に置いておきたくて、雪の結晶の写真がたくさん載った本をかつての職場に注文した。 台北で降る雪を見ることはない。 かつては陽明山にも霰が舞う瞬間があるほど冷え込んだ日があったそうだが、 雪に触れたり、歩いたりした感覚はもうか…

夏よ来い!

もう4月なのに、今年は突然寒くなったりと天候不順な台北。 夏が恋しい。 5月から9月まで、台北で屋外のプールが開いている間は夏だ、と感じる。 果物が実をつけやがて熟して落ちていくのを見届けるような気持ちで夏を楽しみます。 一人でバスに乗ってマンゴ…

鬼は外、には少し早いのですが・・・

突如として五目豆が食べたくなり、首藤夏世さんの「ああうまかった、うしまけた」を取り出し、買い置きしてあった大豆を洗い、煮立てた汁につけておく。明日の朝、煮始めることができるように。汁を煮ている時、急に母方の祖母の大阪は桃谷の家の台所で嗅い…

遠くなった地面

子供の頃、よくキノコが生えてたなあ、とふと変なことに気づく。でも、多分、これは自然環境破壊云々ではなくて、子供の目は地面に近いので、よく気づいたのだ、と思う。今も、「キノコ」という言葉を聞くと、子供の頃住んでいた西宮の隣のアパートの敷地の…

ベルギーは大雪・・・

ベルギーの古本屋さんに、注文した本をいつ出荷してくれるか訪ねたら、この二日間、大雪で郵便局に行けなかったんだ、ゴメン、明日出すよ、との返事。疑う訳ではなく、どんな天気なんだろう、と気象庁の「ヨーロッパの天気」を見ると、ブリュッセルは雪。そ…

今日は「水」の日。

水曜日は「水」の日、と自分で決めて、一週間に一度、仕事に関わらない時間をしっかり作ることにした。烏來まで温泉につかりに行くか、プールか、少々迷いつつ午後よりプールに。今日のように冷え込んだ日はプールも空いていて、コースを独り占めできるのだ…

明けましておめでとうございます。

元旦は多分仕事はひま(本当にそうだった・・・涙)と見込んで午後より相棒とその友人ふたりの合計四人で宜蘭(イーラン)までドライブ。特に細かく予定を立てずに、気ままに「観光地」を訪れ、「名物」をわざわざ並んで食べ、それが楽しかった。 「名物」に…

大晦日

昨日は水曜日、「水」のつく日に、今年の泳ぎ納めをして、そして今朝、郵便局、銀行と今年最後の荷物の出荷手配と支払いを済ませると、気持ちがホッとゆるんだ。今日は日本で働いている友人が台湾に戻って来ているので、夕方、相棒も交えいっしょに食事をす…

年の瀬を迎えて・・・

皆様のおかげで、今年もなんとか年を越すことができそうです。まだ二足目のわらじを脱ぐことは当分できそうになく、それを脱ぐことができない限りは「プロ」とは言えないのだ、ということを肝に銘じて、新たな一年を大切に刻んで行きたい、と思います。 「邪…

久しぶりに寝坊を決めて・・・

10時まで床に。今日はのんびり過ごすことにした。肩の力を抜いてみる。最近、ささいな動作にも力が入ってしまっているのを感じる。昼少し前に外出。雲が低く垂れ込み、小雨。すっかり冷え込んで息を吐くと白い。それがうれしくて、ふっ、ふっと何度も吐いて…

台北火車站

昨日はグレゴリ青山さんの「田舎暮らしはじめました〜うちの家賃は5千円〜」が入りました、の知らせを受け、ショッピングセンターの中の紀伊國屋書店に取りに行く。自分が良いと思うこと、そうじゃないのではないかと思うことを、この人はユーモアたっぷり…

少しずつ今年を振り返るような気持ちになって・・・

ゴミを出した後、路地からTaipai101を見上げる。今年も大晦日、新年カウントダウンの花火が打ち上げられる。昔はこういう行事にそっぽを向いていたけれど、今年も人ごみにまぎれて、空を見上げようと思う。 Taipei101はとっくに世界一の高さの建築物ではなく…

朝、市場へ。

今日は2軒の八百屋さんで野菜を買うと、2軒とも葱をすこしずつおまけにくれた。夏の台風による水害で一時葱も随分高くなっていたのだが、ようやく被災した農地も落ち着いて来たのかも知れない。 なじみの八百屋さん、多分、お母さんと息子さん。ニコニコし…

旅心地で知らない道を

漢聲巷からの帰り、いつもと違った道を歩く。台湾鉄道局の敷地(この中に確か日本植民地時代に建てられた社員用の大きな浴室の跡が残っているはず。天井の高いゆったりとした浴室。)、それにつづく公売局(日本のかつての専売公社に相当)のタバコ工場跡の…

今日は泳ぎました。

今朝、郵便局の帰りにMOSバーガー(台湾にもあるのだ。「摩斯漢堡」と書きます。)に寄ると、トレイを片付けずにそのまま立ち去ろうとする女学生に、店のおばちゃんが、「お嬢ちゃん、今回は私が片付けとくけど、今度からはちゃんとカウンターに戻してね、こ…

風邪気味の夜・・・

枕元で先日デンマークから入った小さな図鑑を開いて過ごす。文字を追うには少ししんどい夜。きのこの図鑑を開くと、きのこの生えている地面の様子がこまごまと描かれていてそれが楽しい。苔の上にオークの落葉が落ちている、カタツムリの殻がころがっている…

寒い日はプール日和

今日はぐっと冷え込んで、朝の台北の気温は16度。河口の町、淡水(タンシュイ)では13.8度とこの冬一番の寒さになりました。日本に比べたら、寒さのうちに入らない気温なのですが、つい先日まで朝でも25度ほどはあったので、結構応えます。 こういう日はプー…

いいじゃないか、と思えた夕方

自分のやっていることは邪道なのではないか、と思う時があります。 正統的な古本屋さんというのは、古書組合に所属して、入札に積極的に参加して、あるいは買い取りをどしどしやっていて・・・(古書組合について言うと、台湾にはそういう組織はなく、古書店…

プール日和

今日は先月の経理処理。苦手である。グレゴリ青山女史の「ブンブン堂のグレちゃん」の店長さんの原稿締め切りの日と同じようになってしまう。そして、ヨシっと精神統一をして、やおらエクセルを開け出すと、あとはもうのめり込むしかないのですが・・・あの…

今度は何をつくろうか・・・

料理に凝って、本棚が料理書だらけになってしまっていた時期があった。 家庭の健康を預かる主婦のように日々の料理を工夫してつくらなければならない立場にないので、「凝った」などという呑気なことが言えるのだけど、でも、料理をし、それを人に食べてもら…

嬉しい冷え込み

今日あたりはきっと日本は寒かったろうなあ、と日本のあのからだの芯から冷え込む寒さが少し羨ましくなる。 台北も冷えた、とはいっても、ネルのシャツを着てちょうど良いぐらい。 すぐにからだは暖まってしまう。さすがにビーチサンダルで外をうろちょろで…

季節はずれの豆ご飯

新刊書店で日本の雑誌の表紙を目でなぞる。 Casa Brutusの最新号、「知らないと恥ずかしい日本建築・美術・デザインの基礎知識3」。 「3」ということは多分、この標題で売れているのだろう。 こんな屈辱的な言葉が惹句になりうるほど、読者はこの雑誌から…

夏に逆戻りのような陽気です。

秋らしい、などと言っていたのに、今日は扇風機をまわしている。 今週を振り返る。うむ、ややダラダラしてしまった一週間であった。昨日銀行に入った途端、たくさん子供たちとカメラをかまえる大人たちにびっくりしたのだが、近くの幼稚園児のハロウィーンの…

肌寒い夕方にラヴクラフトを読んでちょっと後悔・・・

フィリピン沖をのろのろと移動している台風の影響で毎日雨の台北。 肌寒く、じとじとする夕方にラヴクラフトなんぞを読んだものだから、気持ちがかなり落ち込む。 20年ほど前、ちょうど深夜のテレビ映画でイザベル・アジャーニにつられてズラウスキーの「ポ…

烏來(ウーライ)へ

今日は休みをとって相棒と烏來へ温泉につかりに。 二人にとっての誕生日祝いでもある。 いつもは夜風に切れ切れになる虫の声を聞きながら暗い道を行くのだけど、今日は、真昼の光を浴びて何種類もの蝶を目で追いながらバイクを走らせる。ツクツクボウシが鳴…

鷲鷹の渡りの季節

10月の中旬は台湾の最南端、墾丁(ケンティン)で猛禽類の渡りの様子が観察できます。 25種類もの鷲鷹たち。 南へ渡る前のしばしの休憩所として彼らは墾丁を選ぶのかな。 ちょうど今頃。 昨夜友達からメールが入り、明日より休みをとってこの渡りの模様を観…

台北も秋の空気が・・・

数年前の中秋節。友人宅で焼き肉の煙越しに月を眺めながら、「ああ、今年も夏が終わったね。」などと話していたことを思い出す。 僕にとっては「日月潭」の水泳大会が終わると、夏の最後を味わったという感覚。 そして多分、台湾人にとっては、焼き肉、いや…

彷書月刊、あと一年で休刊に・・・

毎月末、その到着を楽しみにしている「彷書月刊」。 東京から台北までわざわざお送りいただいているのです。 先日それが届いて、最近はまず最初に食道がんでご療養中の編集長田村治芳さんの「ナナフシの散歩道」を読んで元気を頂いているのですが、今号(200…

百香果

秋の果物屋さん。 夏の間、ずんずんと置かれていたパイナップルはいつの間にか無くなり、文旦や梨が並び始めました。 そういえば、この夏、水蜜桃は二回しか食わなかったなあ・・・とちょっと後悔。 ふとその香りの誘惑に勝てず、今日はパッション・フルーツ…