彷書月刊、あと一年で休刊に・・・

毎月末、その到着を楽しみにしている「彷書月刊」。
東京から台北までわざわざお送りいただいているのです。
先日それが届いて、最近はまず最初に食道がんでご療養中の編集長田村治芳さんの「ナナフシの散歩道」を読んで元気を頂いているのですが、今号(2009年10月号)の一番うしろに、なんと、来年2010年10月号、通巻300号をもって休刊とのお知らせが・・・


昨今、大した内容もないのに、上から物を言い、しかも編集者の頭には東京のことしかない(どこかに出かけた旅行の記事。でも、東京からの交通手段しか書いていない、などなど)ような雑誌が多い中で、「上からではない」のにたっぷり、色んなことを教えてくれた雑誌「彷書月刊」。
今日、「ゆうちょダイレクト」で最終号までの購読料金を支払いました。


さて、今日は月末。


午前中に銀行に寄って、それから昨日どうしても間に合わなかった本を自分で某ホテルに届けに行って、そういえば、ネットで仕事をしているから注文を下さった人にお会いできたのは、京都のNさん、それから台北のこのお客様、などなど、ごくごく少ない(もちろん、分母も小さいのですが・・・)のだから、時に自分で届けに行くのはいいものだなあ、と思ったり、それから古本についての問い合わせをイギリスとデンマークの古本屋さんにして・・・などとやっている内に、夜になる。


かのFlora Danica(「デンマーク植物誌」とでも言えましょうか)の複製がないか、色々と探しているのですが、デンマークの古本屋さんの話によると、ロイヤル・コペンハーゲンの'Flora Danica'シリーズについての本はいつくかあるけど、そのもととなる'Flora Danica'そのものについての本はほとんど見たことがない、とのことでした。


夜、落ち着いたところで、ふと「積ん読」状態だった串田孫一の「山のパンセ」をそっと開く。
これ、3年ほど前に神戸の「口笛文庫」さんで買い求めたものでした。
最後の方のエッセイに、山の中のラジオで聴いたモーツァルトについて書かれていて、そこでモーツァルト最後の室内楽作品「アダージョとロンド K617」について触れられているのを見つけ、とても嬉しく感じる。
あ、これ、僕がとてもすきな曲だ、と。
ラックからCDを引っ張り出して聴いてみる。
秋の夜が透明になっていくような気がする。


今年の夏はたっぷり泳げた。
秋は山と温泉の季節です。