烏來(ウーライ)へ

今日は休みをとって相棒と烏來へ温泉につかりに。
二人にとっての誕生日祝いでもある。
いつもは夜風に切れ切れになる虫の声を聞きながら暗い道を行くのだけど、今日は、真昼の光を浴びて何種類もの蝶を目で追いながらバイクを走らせる。ツクツクボウシが鳴いていた。台北の町中にはいないので、本当に何年ぶりかでに聞いた。うれしくなる。


途中で腹具合がおかしくなって(昨日の晩遅く、ケーキを二切れ食べた。甘いものに制御が効かない・・・50に手が届こうとする歳なのに・・・)、廟にかけこみトイレを使わせてもらう。
沢の景色を間近に望む「烏來名湯」というところで、ゆったり湯につかる。
ここに来たらドングリを拾って帰ろうと思っていたけど、まだ青く、枝にぎっしり。
樹の下にはひとつぶも落ちていなかった。


今日は家に帰り着くまで、一度も時計を見なかった一日だった。


自分で仕事を始めて、ビンボーになって、いろいろなことの見え方が変わって来た。
多分、未来に「目標」があるのではなくて、毎日毎日が「本番」なのだ。
いつかは店を、という思いはあるけれど、それは「目標」なのではなく、こうして、店もなくやっている今も、日々が「本番」で、「いつか完成する姿を心に描いている未完成な状態」なのではなく、日々を完成していくことが大切なのだ、と思う。