朝市に

朝、7時に出て、近くの市場へ向かう。早過ぎたのかまだ品物を並べ切れていないところもある。空はどんより曇り、冷え冷えとして、あたりはまだ暗い。太平洋側で育った僕には毎日がこういう天気であると結構こたえる。明日の晩飯の野菜だけを先に買い、肉は明日あらためて。新玉ねぎがもう出ていたので、冷蔵庫にまだ玉ねぎは残っていたのだけど旬の味を試してみることにする。新玉ねぎ一つ、じゃがいも一つ、にんじん二本、ブロッコリー一房、国産のレモン一つ(台湾のレモンは青く、香りが良いのです。)、しめて92元(日本円で250円ほど)なり。100元出したら10元のおつり。いつも一の位を負けてくれるので、今日は財布の底にのこっていた2元を渡すことにする。

 その足で朝食屋へ。いつもの焼餅(シャオピン)に今日は卵を焼いてはさんでもらう。「え?どうしたの。今日は早いね。」そして豆漿。55元のはずが、老闆(ラオパン=ご主人)は50元のおつりをくれる。あとで気がついた。負けてくれたみたい。


 こういうお店の人を別の場所でふっと偶然見かけた場合、気軽に話しかけることができる人と知らんぷりして通り過ぎるしかない人とがいるけれど、この朝食屋の人たちとはきっと挨拶ができるような気がする。いざとなった時、ひょっとすると助け合えたりするかもしれない、とさえ思う。


 1844年発行のドイツの甲虫図鑑、フリードリヒ・ベルゲ著の"Käferbuch"のご紹介を来週は予定しているのですが、とにかく空が暗く、中身の撮影ができないので、この寒波が過ぎるまで、ちょっとお待ち下さい。(ベルゲ氏の「蝶と蛾の図鑑」は1911年の第9版まで改訂を重ねたベストセラーだったようですが、この「甲虫の図鑑」は1844年に初版を出した後は特に改訂版は出なかった模様。一方、カルヴァーという人の著した「甲虫の図鑑」は1858年の初版から1916年の第6版まで版を重ねたようで、いずれこちらの方もご紹介していく予定です。)多分、来週には晴れ間がのぞく模様。


 さらに大陸書は呂敬人のデザインした本を何冊か頼んでいるのですが、入荷状況が現時点で把握できず、ひょっとするとかなり遅くなるかもしれません。日本も一昔前まで同様の状況だったのですが「あれば本を送って来るけれど、品切れなどの場合、なしのつぶて。」であるそう。結果がでるまで辛抱強く声をかけていくしかないようです。