ショッキングピンク

台北は蓮の花の盛り。水の中から花を咲かせる植物はいいな、とは思うのだけど、ずぼらな僕には多分、手に負えない。なのでしばし公園で梅雨のゆったりした風にゆらゆらゆれるのを見ているだけで満足です。でも、台湾のあちこちにある蓮池のピンクの花にうっとりしていて、さらによく見るとショッキングピンクのつぶつぶの物体が茎にからみついていてギョッとすることもしばしば。相棒に聞くと、「福寿螺の卵だよ。」・・・俗名ジャンボタニシ、和名スクミリンゴガイ、という南米産の淡水性の貝がどうやら野生化していて、卵を産みつけているのです。中国語ではおめでたい名前なのですがイネなどを食害するらしい・・・

さて、ここからは宣伝です。6月10日(木)の更新分からもう一冊、正確には「一束」・・・未製本なのです。最初の銅版画図版には手彩色が目立ちますが、後半になるに従いスティップル技法を多用した細やかな点と線が鮮やか。ルーペで覗いてみるとその細やかな仕事ぶりが一層よくわかります。

スペイン・アンダルシア地方の蝶と蛾
Catalogue Systématique des Lépidoptères de l'Andalousie par P. Rambur.
1858年、パリでの発行。