台北で今年初めての蝉の声

今日は朝、ほぼ夏にしか会わない友達(笑)に誘われて屋外のプールに出かけた。梅雨冷えの冷たい水も、からだがほてってくるとちょうど良かった。しばらく室内の25mプールでしか泳いでいなかったから、久しぶりに50mの容れ物に入ると同じ距離を泳いでも疲れ方が違い、帰宅後、ちょっと仮眠のつもりが、午後随分遅い時間まで眠り込む。

目覚めると、自分の中で何かがすっと切り替わったような心地好さを感じた。子供の頃の昼寝ってこういうふうだったのではないかな。

近くの公園で台北市内で今年初めて蝉の声を聴く。ガジュマルの林にタイワンクマゼミ。去年見つけたタカの巣はもうあとかたもなかった。今年もやって来るだろうか。

さて、来週6月10日(木)の更新ではこれまで扱ったことのない銅版画による図版を収録した古いフランスの蝶や蛾の本をお届けする予定です。どれもそれぞれに欠陥のある古本ではあるけれど、汚れを落とし、埃をはらい、ページをめくり、辞書を引き、わからないところを仕入先の古本屋さんに質問し、解説を書き・・・などの作業をやっているうちに、その欠陥もまた愛しいものになって来る。でも、これが独り善がりの感覚であることを肝に命じておこうと思います。

Les papillons, leur histoire, la manière de leur faire la chasse et de les conserver.
蝶と蛾、その自然誌と採集法
1823年(かのファーブルのうまれた年!)、パリでの出版。

最大の欠陥は破損した背表紙が布で補修されているところ。中に虫食いもあり。一番素敵なのは口絵(本日、午後より雨で写真をとれず。)と標題紙のカリグラフィー。口絵には当時の蝶の採集の様子が手彩色の銅版画で描写されています。

ほんの少し写真を。
(以下の写真は仕入先に撮影してもらったものを許可を得て使用しています。)


その後、晴れ間が覗いたので口絵と標題紙の部分を撮影しました。(6月8日追加)