路地の中の小さな食堂で・・・

ここのところあまり調子が良くなく、今日はそんな気分をどうにかしたくて外に出た。昼食を出勤中の友人と約束し、前から少し気になっていた彼女の言うところの「お弁当屋さん」に連れて行ってもらう。台北のほぼど真ん中なのに、開発の手をのがれ、古い二階建ての民家がひしめく路地の中。細長い看板がなければしもた屋にしか見えないその店はそんな路地の中にありました。


円テーブルが二つ、あとは四人掛けの小さなテーブルが三つ。品書きは弁当のみ。豚肉、牛肉、鶏肉、魚がそれぞれ五つばかりの調理法だから、合計20種類ほど。肉類の弁当は80元(約220円)、魚は90元(約250円)。営業時間は10:00-14:00。土曜はちょっと遅め。日曜は休み。夜は確認し忘れました・・・


白い壁に、扇風機。よく事務所で見かける金属の枠に30cm四方のパネルをはめ込んだような天井。網戸。テーブルには緑色のギンガムチェックのテーブルクロス。そのテーブルクロスを透明のビニールでおさえるかたち。床は忘れてしまった。「内装」というほどのことは何にもしてなくて、壁に、梅、蘭、竹、菊、と四君子の絵がかかっている。


でも入ったとたんに思わずにやにやしてしまうような、風通し良く、清潔な空間。そこで僕は豚肉の弁当を頼む。弁当とは言っても中で食べる分にはきちんと一つの皿におかずが並んでいて、これが旨かった。女性ふたりできりもりしてるんだと思う、台所担当ともう一人が「フロア」担当。化粧っけのない彼女がたちふるまう様も見ていて気持ちよい。


そうだ、今度、日本から誰か友達が来たら、ここつれて来よう。あっ、それから、まわりのオフィスが昼休みになる前に一人で来て、ここで「昼ビール」しよう、と色々思いつく。旨い昼飯を食べたからと言って調子の悪さが回復するほど世の中あまくはないけれど、でも、今日の昼食は幸せな時間であった。


数人で円テーブルをかこう場合は「おまかせ」もできるそうです。その場合は多分一人80元ではないと思います。(もう少し出さなきゃならないでしょう。)台湾人の「家常菜」=家庭料理を味わうにほんとうに良い店です。

「棻蘭家厨」
http://blog.xuite.net/fl2686/blog
http://naruhodo.com.tw/gurume/index.php?page=61&tcnt=88(日本語情報)