季節はずれの話題ですが・・・

キリスト教徒ではないのですが、子供の頃から「クリスマス」というものに独特の感情を抱いていました。「小学○年生」、「子供の科学」、「科学」(今から思うと「科学」と「学習」、学校内で訪問販売して、ほとんどの生徒が買ってたけど、あれ、ダメだったんでは・・・教科書じゃないんだから・・・)などという雑誌は12月号が楽しみであったし、おそらく高度成長期の日本の派手な、決して洗練されていない街の飾り付けにもわくわくするものがあったのではないかな、と思います。なので、今、元宵節(旧暦1月15日)のとても安っぽいイルミネーションに覆われるアパートの近くの大通りを歩いていると、少しばかり郷愁を覚えます。ちょっと梶井基次郎の「私はあの花火といふ奴が好きになった。(中略)あの安っぽい繪具で赤や紫や黄や青や、様ざまの縞模様を持った花火の束、・・・」という気持ちに似ているのかなあ。


 必ずしも洗練されたデザインで町がおおわれていかないほうが面白い。その点、多分、台北は大丈夫、という安心感があります。いや、皮肉ではなく、こころから。


 え、なぜ、今頃、クリスマスの話しを?実は今、デンマークの古本屋さんに頼んで、古いクリスマスカードやJulebogenと呼ばれるクリスマスの絵本をぼちぼちと集め始めたところです。とにかく現物をたっぷり見たことがないので、様々なタイプのカードの写真を先方は工夫して送ってくれています。その中から、これいいな、というものを少しずつ選んで行く・・・Julebogenはちょうど今、クリスマスが終わって最も品薄な時期だそうで、新しく入荷するたごとに、写真を送ってくれることになっています。「そか、クリスマスにはクリスマスの古本が売れて行くのだなあ」とまだ行ったこともない遠い北の国へ思いを馳せる・・・


 これをいつ、どこで、どういうかたちでご覧に入れようか、まだ色々と思案中ですが、何か、幼い頃に感じていたクリスマスへの思いを、ふさわしい時期に、かたちにできれば、と考えています。


***3月1日(月)もともとJulbogと書いていたのをJulebogenに訂正。