郵政博物館

という地味ーーーな博物館があります。
かつて古本屋さんでにぎわっていた牯嶺街(クーリンチエ)と南海路の交差点あたり。
ビルの二階から六階までが「博物館」なのですが、入場料は無料。
昨日は休みをとり、プールで泳いだ後にこの「郵政博物館」に行って来ました。
子供たちは夏休みなのに、ここはガラーンとしていて、そのせいか、係の人たちがやたら愛想が良く親切。
お目当ては「蝶の切手展」だったのですが、ありゃ、なんだか小学校の夏休みの自由研究の展示みたいな、これまた地味ーーーーな展示室。
個人蔵のコレクションを好意で借用しているようでした。


フィンランドスウェーデン、ベルギーの切手のデザインが美しい。
そしてスウェーデンの切手にはきちんと描いた人の名前らしきものが書かれてあったのは、さすが。
たとえ小さな切手のデザインとは言え、そのデザイナーの仕事が社会的に評価されているあかし、とは言えないでしょうか。
台湾も先日、今年の蝶の切手が販売されたところなのですが、写真を使用したもので、面白味に欠けました。
http://www.post.gov.tw/post/internet/ads/images/209806074_980608_all.htm
この右上の蝶が5月、蘭嶼島で見ることのできたコウトウキシタアゲハです。


毎日、少しでも自分の興味の幅を拡げて行きたい。これまで生きて来た中で得たものだけでは勝負できないという、ある種の危機感もあります。
広がって行った興味がうまい具合に胡蝶書坊の品揃えに活き、ひいては評価されることに結びついていけば。


水に入るとそんなことも忘れて、ひたすら、背中を焼く太陽と、視界に広がるブルーと、うまく力を抜いてたっぷり泳いだ後に得られる心地よい疲労感に身をゆだねます。
プールからあがると小雀が二羽、口を大きく開け、小さな翼をしきりにパタパタさせながら、親鳥に餌をねだっている光景に出くわしました。身近な生き物が愛しい。


来週15日(水)ご紹介の予定の「スリナム産昆虫の変態図譜」(Metamorphosis Insectorum Surinamensium)の中身を少し。(ご紹介、17日となります。悪しからず・・・15日追記)