今日もまた

今日もまたキム・トッド「マリア・シビラ・メーリアン」(みすず書房)を繰り返し読む。
17世紀から18世紀初頭にかけてのオランダ、アムステルダムという都市の自由闊達な空気!
メーリアンという人はドイツに生まれたのだけど、いわばオランダが育てたのだなあ。
いや、アムステルダムという町を選んだのは彼女なのだった。
オランダのとある古書店がメーリアンの関係書をDutch Artという分類の中に含めてしまっているのも分かるような気がして来ました。
少し時代は遡るけど、デカルトもたしかオランダに移住したのではなかったかな?


もう15年以上前にオランダを旅した時、ハーグのビネンホフのあたりで、オランダ人にオランダ語で道を訊かれてぶったまげたことを思い出す。
あきらかにアジア人の容貌をしているだから、「せめて英語で訊いてくれなぁ」とその時は思ったのだけど、後で気がつくとハーグという町はありとあらゆる人種がオランダ語で生活しているのだった。
この町では中華ばかり食べていた・・・
そういえばこの時は列車の中でもイギリスから来た親子に「ハーグの中央駅はここですか?」とその一歩手前のよく似たまぎらわしい駅で訊かれて、「地球の歩き方」で予習していた僕は、「いえ、次の駅ですよ。」とちょっと得意げに答えたのだった。
台北でも日本人に英語で良く道を訊かれる・・・「地元民」と思われるのは、どこに行っても緊張感のない表情で町を歩いているからに違いない・・・稼いでいないのに余裕があるように見られるのもそのせい?!(号泣!)


さて、7月から8月にかけて、夏にふさわしく(?)マリア・シビラ・メーリアンの傑作「スリナム産昆虫の変態図譜」(Metamorphosis Insectorum Surinamensium)にからむ本がいつくか入る予定です。
事故がなければ・・・(ちょっと不安)・・・お楽しみに。


追記:みすず書房さん、すみません。よくよく索引を見てみると、ちゃんとラテン語の学名が併記されていました。うっ、やってしまった、いつもの早合点・・・