春の光を浴びながら

昨日までの寒々とした天気とうってかわって、本日は春のような光。
なるほど「初春」というのは、実に旧暦にこそ似合う言葉だな、と思うほど暖かな一日。
これは家にじっとしていてはもったいない、と故宮に出かけて来ました。


ここのところ、今の人たちが言う「煮詰まった」(本来の日本語では別の意味ですが)状態にあり、せっかくの天気、気分転換に郊外に出かけることにしたのです。
故宮まではMRTとバスを乗り継いでdoor to doorで一時間ほど。
ちょうど清朝の「正月」を主題にした絵画の展示が行われており、これが実に楽しく、かつ見応えがありました。


そういえば台北の正月、入ってしまえばお店は休みだし、寒いし、と旅行には寂しい時期ですが、正月前は普段味わえない中華の正月気分が盛り上がり、楽しいものです。
通常は土日にしか開かれない建国南路の花市は今年の場合は1月22日から除夜(中国語では徐夕)の25日まで開かれていますし、「年貨」を売る市はちょうど今日あたりから迪化街などで始まります。所謂「夜市」とはちょっと違ったお正月のうきうきとした雰囲気を味わうには良いところです。


さて、250年ほど前に描かれたこれら正月の絵に元気をもらって、これから台湾サイト用の選書作業、開始です。
なお、この展示「京華歳朝」は3月25日まで。詳しくは故宮博物院のサイト(日本語)で。
そうそう、絵を見ていて初めて気づいたのですが、日本でお正月にナンテンを生ける風習、やはりこれも中国からやってきたのですね。清朝の正月の絵にも、あちこちにナンテン(中国語では天竺)の赤い実が色付いていました。