夕立の後の空

が好きだ。
もう30年以上も昔、名古屋で高校生だった頃(その頃は名古屋弁がしゃべれました・・・「〜しとるでかんわー」とか使ってましたよ。今、もうしゃべれなくなってしまった。)、夏休みのとある一日、激しい夕立の後、庭に出てみると突然現れた太陽に木々の葉がしずくで輝き、空のはるかかなたでは、雲がうねり見る見るうちに姿を変えて行く様子を恍惚として眺めていた。
あの瞬間は、何か「啓示」と言って良いほどの、荘厳とした空気に自分が包まれていた。
その後、夕立が降る度に、同じような体験ができないか、と待ち構えるのだけど、今のところ、30年以上かけても、あの感動は蘇ってくれない。


でも、多分、あの一回で充分だったのだ、と思う。
昨日も台北は激しい夕立。
雨が止み、西の空に夕日が輝いた瞬間、東の空に目をやると入道雲がオレンジ色に輝いていた。
「東の空がきれいだよ。」と相棒に電話をかける。


ところで、今日見つけたのですが、Wikipediaで「夕立」を引くと、何やら、その解説がとっても情緒的で素敵です。この人もきっと夕立が好きな人に違いない、と「夕立マニア」の僕は確信したのでした。


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