梅雨の晴れ間は

貴重な撮影の日。
本の中身の写真を撮るのに、間接的に入って来る午前中の自然光が一番良いように思うため、今日は太陽が出ていたわずかな時間をすかさず利用。


以前に「プルーストの食卓」のアメリカ版(Dining with Proust)をご紹介していますが、その本を撮影したジャン・ベルナール・ノーダン(Jean-Bernard Naudin)の写真で、フランスのあちこちの骨董屋からかき集めたと思われるアンティークの器やテーブルが「こってりと」魅力的なスタイリングを見せてくれる一冊、'Renoir: À la table d'un impressionnsite'。(もし日本語版があれば「ルノワールの食卓」とでもなりましょうか。)
日本の料理雑誌とのスタイリングの違いを比べてみるのも面白いのではないでしょうか。
序文はピエール・トロワグロ(Pierre Troigros)
実は僕はフランス語は全然駄目なのですが、あえて英語版ではなくフランス語版を入れてみました。
写真のレイアウト、文字(字面)と図版とが読み手に与える視覚的効果は、やはり原版が何よりも「作り手」の意志を忠実に再現しているものではなかろうか、という思いからです。
でも、肝心のレシピが読めない・・・


もう一冊は、中国人とアヘンの歴史を語り尽くさんばかりのぶあつい一冊、視覚的にも非常に興味そそられる仕上がりになっている'The Chinese encounter with Opium'。
そうそう、これは本書のテーマではありませんが、実は日本の植民地政府も台湾統治にあたってどうやらアヘンを利用していたとか・・・
貴重な写真、図版が多数掲載されていますが、特にアヘン喫煙のための細やかな細工が施された道具類の写真には、「これほどまでにぜいを尽くし、入れ込むことのできるものだったのか」とある種のショックを覚えます。


他にもベルギーのグラフィック・デザイナー、パウル・ブーデンス(Paul Boudens)の作品集など、ご紹介の予定です。お楽しみに。


踊り場の錆び付いた柵に朝顔がうまいぐあいに絡まってくれますように・・・
小さなふたつの鉢が朝顔です。
去年相棒からもらったポインセチアは剪定してやるとワサワサと緑の葉が茂り始め、ただの「草」になりつつあるような・・・
台湾のアパートはたいていこのように玄関や三和土がなく、いきなり部屋、という場合が多いのです。