谷間の温泉郷へ

金曜日は烏來(Wu-Lai)という山あいの温泉に一泊して、土曜の朝に帰宅。
烏來には良く出かけるのだが、以前から、朝の谷間の空気に触れてみたいと思っていたところを、相棒と秋の夜の山道をバイクで向かうことにした。


風を切る音にクツワムシの類だろうか、虫の音が混じる。
対岸の山塊が暗く不気味にせまる。
薄い雲のいくひらかが行く手の山の頂きにかかっていて、月がそのあたりから透けて見える。


台北の市中より烏來までバイクで一時間弱。いつも夜の空気や少し恐ろしげな闇のかたまりに夢中になってしまい、時間が経つのを忘れている。


初めてたどる朝の山道は夜の表情とうってかわって爽快そのものだ。同じ道が時間が異なるだけでこんなに表情が変わるのが実に新鮮だった。