沢沿いの山道を辿って・・

今朝は早起きをして、いつも山に誘ってくれる友人とともに台北郊外の温泉地、烏來(ウーライ)方面の山道を歩きました。
「如九寮歩道」と呼ばれる割と平坦な沢沿いの道です。
MRT新店駅から烏來行きのバスに乗り換えて、「成功」というバス停で下ります。
朝9時に歩き始めて、午後2時まで、およそ5時間の道のりですが、途中で立ち止まって野生の蘭をながめたり、沢の冷たい水の中を裸足で歩いたりしていたので、実質的には4時間に満たない行程だったか、と思います。


夏らしい写真がとれましたので、暑中見舞いがてら・・・左下に見える青い点はテント、支流が流れ込んでいて、この支流は沢登りが盛んなところです。


三ツ矢サイダーのように澄んだ沢の水


裸足で沢の中を歩き回りました。


ところどころあった杉のまばらな林は日本植民地時代の名残でしょうか。
漢民族が早くから開墾した土地には、木炭の材料として植樹した相思樹(中国語の発音は舌がもつれそうです。)と呼ばれるアカシアの仲間(Acacia confusa)が見られるのですが、今回辿った道にはついぞ見かけなかったので、多分、早くからタイヤル族が入り込んだ土地、漢民族は余り手を加えなかった、ということになりましょうか。
このあたりは少し調べてみます。


それにしても沢沿いの道は、涼しかったです。
心地よい涼風と冷たい水。


田中一村の絵によく登場するクワズイモ。こちらでは「姑婆芋」と言います。「姑婆」とは夫のおばのことですが・・・そのややこしい親戚関係を植物の名前に使った理由って一体?・・・毒があります。


下界に戻ると、鬼のような太陽の容赦ない攻撃・・・その太陽の毒気に当てられてふらふらしながら台湾大学付近の南天書局でお客様からのご注文の本を仕入れる・・・本棚を見ると山の本があり、つうーっと手が伸びる・・・今度、じっくり来よう・・・台湾の山の本も入れてみたいな・・・きっと今夜は、あの沢の冷たい水の中を裸足で歩いた夢を見るような気がする・・・